正邪の下剋上天鳳録12(正邪、針妙丸、???) 「万物流転の麻雀世界」

麻雀
03 /13 2018
★前回のあらすじ★

会心の逆転手を和了るも、ラス前とオーラスを間違えていた正邪。
それを笑う謎の存在が、正邪と針妙丸の前に現れる。
果たして、その人物とは……?




・・・・・・




正邪(驚く)
 お前は……!

針妙丸(微笑)
 正邪、この人だーれ?

正邪(挑発)
 いや、ただのクソ生意気なガキだ。ほっとけ。

針妙丸(困り)
 え~……





ぬえ(驚く)
 いやいやいや、ちゃんと紹介してくれよ!

正邪(べろ)
 自己紹介なら自分でしな。

ぬえ(不満)
 ちぇっ。まあしょうがないか……

ぬえ(微笑)
 私の名前は封獣ぬえ。あんたらがダサい麻雀打ってるって聞いて笑いにきてやったのさ。

正邪(挑発影)
 あぁ?ダサい麻雀だぁ?

ぬえ(余裕)
 そうだよ。さっきも南三局をオーラスと勘違いしてたみたいだし?

正邪(驚く)
 あ、あれはてめえの仕業だろ!

ぬえ(余裕)
 正体を判らなくする程度の能力……確かにそれが私の能力だけどね。でも私は何もしてないよ。

針妙丸(微笑)
 だってさ、正邪。何もしてないって。

正邪(弱る)
 姫はいい加減、人を疑うことを覚えた方がいいな。




ぬえ(微笑)
 まあさ、本当に何もしないから、ちょいと仲間に入れてくれよ。私も麻雀好きなんだ。

正邪(挑発)
 や~だね。だれがお前なんか……

針妙丸(怒り影)
 ・・・・・・

正邪(弱る)
 ……ちっ。まあしゃあねーか。変なことしやがったらぶっ飛ばすからな。

ぬえ(微笑)
 (正邪、姫様には弱いんだなぁ……)





・・・・・・



針妙丸(微笑)
 正邪、今日のテーマは何なの?

正邪(微笑)
 きょうはそうだな……じゃあ、天鳳っぽくラス目の時の押し引きとかやるか。

ぬえ(微笑)
 天鳳ってのは確か、ラスが全てのマイナスを背負うルールなんだっけ?

正邪(べろ)
 ああそうだな。だからいかにラスを引かずに出来るかがとても大切だ。
 天鳳がラス回避ゲームと言われる所以だな。

針妙丸(微笑)
 でも、麻雀だしラス目になっちゃうことはあると。そういう時の押し引きは普段と何が変わるんだろ?

正邪(微笑)
 まあこれは天鳳だけでなく他の麻雀でもそうだがラス目の時は普段より押し寄りにが基本だ。

 ぬえ(不満)
 なーにを当たり前のことを……

正邪(怒る)
 とはいえ、ラス目だからってなんでも押すわけじゃない。そういった押し引きの微妙なところを、牌譜を使ってみていこう。

残り3巡
正邪(微笑)
 今回はこの局面。東1局にして7300点持ちと大幅ビハインドだな。

針妙丸(困り)
 うわぁ……何があったの?

正邪(弱る)
 しょっぱなにダマ11600に放銃した後6100オールツモられ。相当しんどい。

ぬえ(余裕)
 ざまあないね。また親リーがかかってるみたいだし?

正邪(驚く)
 うっせえ!

正邪(怒る)
 それでも、何とか聴牌を果たしたわけだ。

針妙丸(困り)
 でもこれ張ったけど……出ていく五筒:麻雀王国が相当危なくない?

ぬえ(微笑)
 アンタさっき、ラス目は押し寄りにって言ってたよね?そりゃあ普段ならこんな五筒:麻雀王国切らないだろうけど、ラス目だから押すんでしょ?

正邪(余裕)
 ところがぎっちょん。

5p切らない
針妙丸(微笑)
 あれ、回すの?ラス目だから勝負に行きたいよ。

正邪(微笑)
 確かに、ラス目は押し寄りになる。ただし、ラス目の押しにはラス目ならではのリスクも存在する。

針妙丸(微笑)
 ほうほう。リスクって?

正邪(挑発影)
 死ぬ。

針妙丸(泣く)
 死ぬ!?

ぬえ(不満)
 あー……アンタが言いたいのは、親リーに打ったら飛んじゃうもかもしれないってことでしょ。

針妙丸(困り)
 そういうことか。死ぬとかいうから何かと思ったよ。

正邪(べろ)
 ま、死なないまでも親リーに打って残り1000点とかになったら死んだようなものだ。
 今はまだラス目ってだけだが、確定ラスになるリスクを背負うならそれなりのリターンがほしい。

ぬえ(困る)
 こっちはタンヤオのみの1000点……死ぬリスクにはちょっと見合わないね。

聴牌復活
正邪(挑発)
 そしたら次巡なんと三索:麻雀王国引きで聴牌復活!これでノーテン罰符をもらって3着目との差を……

2p持ってきた
正邪(弱る)
 詰めたいんだが……。

ぬえ(驚く)
 うーわ。さっき止めた五筒:麻雀王国の筋を持ってきたよ。残念でしたー。

針妙丸(困り)
 この局は降りてノーテンだね。次の局で挽回を……

正邪(怒る)
 いや、この二筒:麻雀王国は……

押し通す
正邪(驚く)
 押し通す!

針妙丸(驚く)
 うっそー!

正邪(べろ)
 どうやら通ったみたいだな、危ない危ない。

ぬえ(不満)
 ふーん……





・・・・・・




ぬえ(不満)
 今一局見たけど、アンタの麻雀はやっぱりダサいね。

正邪(余裕)
 へぇ。どの辺がダサいと感じたのか言ってみな。

ぬえ(怒る)
 最初に五筒:麻雀王国を止めたにもかかわらず、次の二筒:麻雀王国を勝負するのはおかしいって言ってるんだよ。一言でいえば……一貫性がない。フラフラ麻雀だね。

針妙丸(困り)
 正邪、今のは私もそう思うよ。二筒:麻雀王国が通る根拠もなさそうだし……
 押すなら最初の五筒:麻雀王国から勝負じゃないのかなぁ。

正邪(怒る)
 なるほどな。やっぱ、みんなそう思うのか。

ぬえ(怒る)
 なに、なんか文句あるの?

正邪(怒る) 一度決めたら最後まで、打牌に一貫性を、そういう麻雀は昔から美徳とされてきた。
 しかしながら、麻雀においてその一貫性という言葉を使うと大きな矛盾が生まれる事に気付いてほしいんだ。

針妙丸(困り)
 え、矛盾?

正邪(べろ)
 ああ、矛盾だ。そうだな……五筒:麻雀王国を止めた時の状況を整理してみようか。


・残りツモ番2回
五筒:麻雀王国を通しても次に危険牌を引く可能性があり、聴牌は確定しない。
・回しても三索:麻雀王国六索:麻雀王国五筒:麻雀王国引きで聴牌復活の可能性が残る。
・放銃したら死ぬ

正邪(べろ)
 じゃあ、次に二筒:麻雀王国を勝負した時の状況はというと……


・残りツモ番無し
・ツモ番がないため、二筒:麻雀王国を通せば聴牌確定。
・降りると復活不可能。ノーテン確定。
・放銃したら死ぬ

針妙丸(驚く)
 あ、あれ?放銃したら死ぬって点だけは同じだけど、他はまるで違う……?

正邪(微笑)
 残り巡目が違うせいで、状況が変わってるんだ。聴牌率も、放銃率も、明らかに二筒:麻雀王国を勝負した時の方が優位になる。

ぬえ(驚く)
 で、でも一度止めた二筒:麻雀王国五筒:麻雀王国を打つっていうのは……!

正邪(余裕)
 違和感があるか?じゃあその違和感を取っ払ってやるよ。

ぬえ(怒る)
 なんだって?

正邪(べろ)
 二筒:麻雀王国五筒:麻雀王国を一度止めて、次は勝負する。同じ牌について考えてるのに、状況が変わったからって選択を変えるのが気に入らないんだろ。
 だが、麻雀は普段から状況に応じて選択を変えてるんだぜ。ちょっと例を見てみようか。



二索:麻雀王国三索:麻雀王国一筒:麻雀王国一筒:麻雀王国三筒:麻雀王国三筒:麻雀王国四筒:麻雀王国五筒:麻雀王国六筒:麻雀王国七筒:麻雀王国   東:麻雀王国東横:麻雀王国東:麻雀王国


正邪(べろ)
 3巡目の親番でこういう牌姿があったとする。さてぬえ、お前なら何を狙う?

ぬえ(微笑)
 そりゃあダブ東:麻雀王国ホンイツの親マンでしょ。

正邪(微笑)
 そうだな、私もそれを狙う。そしたら、上家が四索:麻雀王国を切ってきた。鳴けば2900の聴牌だな。鳴くか?

ぬえ(怒る)
 鳴くわけないでしょ。バカにしてんの?

正邪(べろ)
 じゃあ、これが14巡目なら?

ぬえ(怒る)
 14巡目なら鳴くでしょ!本当にバカにしてる?

正邪(余裕)
 ほら、それだよ。

ぬえ(怒る)
 あ?

正邪(余裕) 上家が四索:麻雀王国を切った……という点では同じさ。ところが、3巡目では鳴かなかった四索:麻雀王国を14巡目では鳴くと言った。変わったのは巡目だけ、四索:麻雀王国について考えるという点では変わらないのにな。
 一貫性がなくないか?

ぬえ(驚く)
 ……あ!

針妙丸(困り)
 14巡目でもまだホンイツを狙うのは悠長すぎる気がするよ。

正邪(怒る)
 麻雀は一巡ごとに状況が変化する。同じ行動をとるにしても、リスクやリターンは常に変動している。
 にもかかわらず、一貫性という言葉で行動を縛る。どうだ?

針妙丸(困り)
 なんか、あんまりいい事じゃない気が……

正邪(怒る)
 そりゃそうさ。打牌の一貫以前に、状況が一貫してないんだから。麻雀における一貫性という言葉の矛盾だ。






ぬえ(困る)
 ぐぬぬぅ。私は間違ったことを言っていたのか……

正邪(怒る) ぬえ、お前は昔ながらの妖怪で、復活したのも最近だ。だから麻雀の考え方も前時代的なんだろう。しかし、勝つことを求めた時、そういう考えは邪魔になることがある。今日の一貫性の話なんかがまさにそれだな。

ぬえ(泣く)
 な、なんだよー。昔は私も麻雀強かったんだぞ!

正邪(余裕)
 そうかもな。でも、昔のまま全く成長していない打ち手が、研究が進んだ現代麻雀の世界に足を踏み入れたら……どうなるかわかるよな?

針妙丸(困り)
 正邪、あんまり言い過ぎるのは……

ぬえ(困る)
 いや、いいよ。姫様。

ぬえ(微笑)
 どうやら今の麻雀は昔に比べて相当進化しているみたい。
 だからって、私は負けたくない。負けず嫌いは性分なんでね。

正邪(挑発)
 ほう。じゃあどうする?

ぬえ(微笑)
 私も時々ここに来る。アンタが嫌だって言おうが、一緒に麻雀をさせてもらうよ。
 正邪、アンタは私のライバルだ。

正邪(挑発)
 かーっ、まさかお前にライバル認定される日が来るとはね。
 だが私は……麻雀ならそんじょそこらの奴には負けないがな。

針妙丸(笑い)
 力は弱いのにね!

正邪(挑発影)
 うっせえ。そっちの下剋上もまだあきらめてないからな。





正邪(べろ)
 あ、そうそう。

ぬえ(微笑)
 ん、なに?

正邪(余裕)
 私は前時代的な麻雀には否定的だが……

正邪(べろ)
 そういう麻雀が、現代麻雀において時にとんでもない威力を発揮することもあるんだ。

ぬえ(驚く)
 へえ~。例えばどんな?

正邪(べろ)
 まあ、それはまた別の機会にな。

ぬえ(不満)
 なんだ……残念。

針妙丸(微笑)
 (ふふっ。正邪は、またぬえちゃんに来てほしいんだなぁ……)



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 こんにちは、ヨーテルです。

 ぬえちゃん登場!……なんですが。あっれーおかしいな、こんな話を書く予定だったかな?

 始めはラス目の時でも押しすぎないようにしよう→最後の1巡なら押そう!という流れの普通の戦術記事で終わるはずだったのですが、なぜか一貫性の話とかし始めましたね。

 麻雀は状況が常に変化するので、それを考慮せずに一貫性とかいうのは選択を狭めるだけであまり良くないよってことをいつか記事にしたかったのです。今回は結構いい機会だったと思います。

 感想、リクエストお待ちしております。次回もよろしくお願いします!
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ヨーテル

麻雀(天鳳ID:yoteru)/フリゲ/Twitter(ID:yoteru11)